2024.01.29

住宅ローンを組んでいると離婚できない?

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住宅ローンがあっても離婚はできる

住宅ローンがあるからといって、離婚ができないという誤った認識が広まっていますが、実際には「離婚の成立」と「住宅ローンの有無」には法律上の関連性はありません。住宅ローンが残っていても離婚は可能です。金融機関は離婚を阻止する権利を持っておらず、離婚は夫婦双方の合意によって成立します。

離婚後の住宅ローンの返済義務は、通常、その住宅ローンの名義人に帰属します。夫婦が共同でローンを組んでいた場合でも、名義人が誰かによって返済義務が決まります。例えば、住宅ローンの名義人が夫であれば夫が返済を担当し、名義人が妻であれば妻が返済しなければなりません。

ただし、住宅ローンの名義人と実際の家の名義人が異なる場合もあります。家の名義人は通常、その家を取得した際に費用を負担した人がなります。しかし、住宅ローンの名義人と家の名義人が異なる場合もあり、これは贈与税の関連があるためです。夫が住宅ローンの名義人であり、家の名義人も夫となっている場合は一般的ですが、妻が家の名義人として登記されている場合、贈与税の課税対象となります。このように、名義人に関しては様々なケースが考えられるため、離婚時にはそれぞれの名義人を確認することが重要です。

住宅ローンの名義人や家の名義人を確認するには、金融機関に問い合わせるか、住宅ローンの契約書や家の売買契約書を確認することができます。家の名義人を正確に知りたい場合は、法務局で登記事項証明書を発行してもらうことができます。離婚に関する法的な手続きを行う際には、専門家のアドバイスを受けることもおすすめです。

住宅ローンがあると離婚できないといわれる理由は「離婚後の問題点」が多いから

住宅ローンが離婚に制約をもたらす理由は、法的な問題点が多いからです。離婚後に住宅ローンと家の処理に関連する問題が発生し、これが離婚を難しくする要因となります。以下は、その主な問題点です。

①住宅ローンの名義変更が難しい

離婚後、住宅ローンの名義変更は基本的に難しい場合があります。住宅ローン契約において、名義変更が容認されないケースが多いからです。

住宅ローンの名義変更に関しては、契約途中での変更が基本的に難しいことを理解することが重要です。契約時の名義人が、通常は最後まで返済を続ける責任があります。これは、金融機関にとってリスクの高い行為とされているためです。

金融機関は、住宅ローンの審査において、名義人の返済能力を検討します。収入、勤務先、その他の借り入れなどが審査材料となり、名義人の信用力が評価されます。住宅ローンの名義変更が行われると、これらの審査が無駄になるため、金融機関は慎重に対応します。

一部の例外を除いて、金融機関は単なる「離婚理由」だけで名義変更を認めることは少ないでしょう。名義変更を検討する場合、新しい名義人が高い返済能力を持っていることが必要です。収入が現在の名義人と同等またはそれ以上である場合、名義変更の認可が得られる可能性が高まります。しかし、返済能力が不足している場合、名義変更は難しいことが多いです。このため、名義変更を検討する場合には、十分な準備と計画が必要です。

②夫婦共同名義の住宅ローンを解消できない

連帯債務やペアローンなど、夫婦が共同で名義を持つ住宅ローンを解消することは難しい場合があります。これは住宅ローン契約の性質によるものです。

結婚後に住宅ローンを組む場合、連帯債務やペアローンの形態を選ぶ夫婦も多いでしょう。

連帯債務は、夫婦が共同で1つの住宅ローン契約を結び、収入を合算してより大きな金額を借り入れる方法です。一方、ペアローンは夫婦が別々に住宅ローン契約を結び、2つのローンを組んで共同で家を購入する方法です。どちらの方法も、夫婦が共同で家を購入し、返済に責任を持つことを意味します。

しかし、このような住宅ローン契約は離婚後に問題を引き起こす可能性があります。例えば、連帯債務やペアローンを解消しようとしても、返済能力が不足している場合、新たなローン契約を結ぶことが難しいためです。その結果、元配偶者との関係が続くことになり、離婚後も住宅ローンの共同債務者としての責任を負うことになります。

したがって、住宅ローン契約を結ぶ際には、将来の不測の事態に備えて注意深く検討することが重要です。特に、連帯債務やペアローンを選ぶ場合には、将来の変更や解消に関する条件やプランを考慮することが賢明です。また、専門家のアドバイスを受けながら、適切な住宅ローン契約を選択することが大切です。

③連帯保証人の変更が難しい

住宅ローンに連帯保証人が存在する場合、その保証人を変更することが難しいことがあります。これは金融機関との契約に起因します。

連帯保証人は、住宅ローンの名義人が返済できない場合にその代わりに返済責任を負う人のことを指します。夫婦の場合、住宅ローンの名義人が夫であり、妻が連帯保証人として登録されていることが一般的です。

離婚を検討している場合、連帯保証人の変更を希望することがあるかもしれません。しかし、新たな連帯保証人を見つけることは容易ではなく、親や兄弟など適切な候補が見つからない場合も考えられます。このような場合、元配偶者との関係が続くことになり、また、片方が返済を滞らせると、もう一方に返済負担がかかる可能性があります。

したがって、住宅ローン契約を結ぶ際には、連帯保証人の変更や解除に関する条件やプランを検討し、将来の変化に備えることが重要です。離婚や連帯保証人の変更に関する法的な手続きや規定も存在するため、専門家のアドバイスを受けることが賢明です。

④家の所有権を巡るトラブル

離婚後、共有していた家の所有権をどう処理するかが問題となります。特に、住宅ローンの名義変更が難しい場合、家の名義変更も困難になります。住宅ローン契約において、名義変更が難しいことには理由があります。最初に契約した名義人が、通常は契約の最後まで責任を負う必要があり、名義変更は簡単には行えない制度となっています。なぜなら、金融機関にとって名義変更はリスクの高い行為だからです。

住宅ローンを提供する金融機関は、融資に際して名義人の収入や勤務先、他の借り入れなどを審査し、返済能力を評価します。住宅ローンの名義を変更すると、その審査が無駄になる可能性があるため、金融機関は名義変更をあまり歓迎しません。

特別なケースを除き、単なる離婚理由だけでは住宅ローンの名義変更を認めることは難しいでしょう。ただし、返済能力が高い新たな名義人が現れた場合、金融機関は例外的に名義変更を許可することもあります。しかし、収入が現在の名義人と同等かそれ以下の場合、名義変更が認められないことがほとんどです。

このため、夫婦の住宅ローン契約が連帯債務やペアローンの形態である場合、名義変更やローンの解消が非常に難しくなります。離婚後も元の配偶者との関係が続くことや、返済に関するトラブルの原因となる可能性が高まります。

離婚時に「住宅ローンの残る家」を処理する方法

離婚時の住宅ローンと家の処分について検討する際、家を売却して住宅ローンの返済に充てる方法があります。この方法は、スムーズな離婚手続きと将来のトラブル防止に寄与します。

家を売却して住宅ローンの返済に充てることにより、夫婦間の権利関係をクリアにし、将来のトラブルを回避できます。一部の人は「せっかくの自宅を手放すのは勿体無い」「離婚後もその家に住むつもりだ」と考えることもあるかもしれません。しかし、夫婦で共同で住んでいた家は、離婚後に管理や維持が難しくなる可能性があります。修繕費、固定資産税、共益費(マンションの場合)、などの費用が発生します。夫婦での支払いに余裕があったかもしれませんが、離婚後はその負担が大きく感じられるかもしれません。

さらに、周囲の住民からは「離婚した人」という目で見られることもあります。新しい生活を始めるには、新たな住居に移ることが、離婚後の新しいスタートを切る上で有利な場合が多いでしょう。

離婚時の不動産売却に関する悩みは、離婚問題と不動産問題の両方に詳しい弁護士に相談することがおすすめです。また、弁護士と連携している不動産の買取業者に相談すれば、離婚に伴う不動産の処分まで、一貫したサポートとアドバイスを受けることができます。

離婚時に家や住宅ローンについて悩んでいる場合は、弁護士や不動産業者と協力して、適切なアドバイスとサポートを受けることが、スムーズな離婚手続きと新しい生活のスタートに役立つでしょう。

離婚時の自宅売却は、夫婦の権利関係が複雑にからみ合うため、専門家と連携したアプローチがおすすめされます。

離婚において、夫婦の財産は一般的には「出費に関わらず折半」が原則とされています。このルールは、夫婦が財産を共有し、貢献度が金銭だけでなく、家事や子育てなどの非金銭的な要素も考慮されるためです。ただし、特殊な貢献度や能力によって財産形成に貢献した場合、割合が調整されることもあります。

離婚の原因によっては、慰謝料も財産分与と一緒に考慮する必要が生じるでしょう。

このように、離婚時の自宅売却は個々の状況によって異なる考慮事項が存在し、専門的なアドバイスが必要です。そのため、弁護士と連携している専門の不動産買取業者に相談することをおすすめします。

弁護士と提携している不動産買取業者は、離婚や不動産に関連するトラブルに対して包括的なサポートを提供できます。必要に応じて、弁護士の紹介も行ってくれることでしょう。

さらに、自分の共有持分(共有不動産における各共有者の所有権)だけを売却するオプションも検討できます。

離婚時の不動産売却に関して悩んでいる場合は、無料相談を利用して、専門家からアドバイスを受けることが良いでしょう。

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