2024.01.29
コラム
2024.01.29
住宅ローンの支払いが困難になった場合、任意売却や個人再生などの債務整理を検討することがあります。しかし、リースバックを利用すれば、自宅を手放さずに済む可能性があります。今回はそんなリースバックについて紹介していきます。
まず、住宅ローンの支払いが滞るとどのような問題が生じるのでしょうか。
住宅ローンの支払いを滞納すると、金融機関から正式な通知が届き、期限までに残高と延滞金を支払うよう求められます。
住宅ローンを返済しないと金利が急騰する可能性があるため、現時点で支払いが困難な場合は金融機関に相談してください。
通常、住宅ローンの金利は優遇されており、金融機関が宣伝している金利よりも安くなりますが、住宅ローンが返済できなくなってしまうと、その優遇措置は受けられなくなります。
返済総額は大きく異なりますので、早めに金融機関に確認し、延滞解消や返済計画の変更を検討してください。
住宅ローンの支払いが3か月以上遅れると、金融機関から遅延により給付金が失われる旨の通知が届きます。メリットとは、住宅ローンを分割返済できるメリットのことを指します。利益がなくなってしまうと、住宅ローンの残額を一括で返済しなければなりません。
しかし実際には、何か月も支払いが遅れた場合に、一括で返済できるケースはほとんどありません。そのため、保証会社が金融機関に代わって一括返済し、債権者が保証会社に代金を振り込むケースが多くなります。
債権者が保証会社を変更すると、住宅ローンの残額を保証会社に支払わなければなりません。保証人によっては、一括支払いではなく、猶予期間や分割払いについて交渉してくれる人もいます。またローン返済さえすれば競売にかけられる心配もありません。
一方でそれでも支払いができないとなると家が競売にかけられます。競売とは金融機関が裁判所に申し立てを行い、裁判所が申し立てを認めるという形で売却が行われることです。家が競売にかけられると、家は差し押さえられ、借金は没収され、家を出なければなりません。
住宅ローンの残額を競売で得たお金で完済できなかった場合、自己破産を申し立てることになります。自己破産をすると返済の義務がなくなり、代わりにクレジットカードや5年以上のローンを利用することになります。また持ち物を処分しなければならないなど制限される場合があります。
さらに、連帯保証人がいる場合は、連帯保証人にも返金要求をされる場合があります。連帯保証人も債務者と同様に住宅ローンを全額返済しなければならないため、連帯保証人の財産も没収され、最悪の場合は保証人の自宅が競売価格で売却される可能性もあります。
住宅ローンの支払いを滞納すると、最悪の場合、自宅が競売にかけられ、家を追い出されてしまいます。このような事態を避けるためには、できるだけ早く是正措置を講じる必要があります。
住宅ローンの支払いが困難になりそうな場合は、以下の対処法を検討しましょう。
住宅ローンを借り入れした金融機関に相談して、返済プランの見直しや借り換えを検討しましょう。返済プランの見直しでは一定期間返済を猶予したり、返済期間を延長したりすることで月々の返済額を軽減することができます。また、借り換えでは、より低い金利の金融機関に借り換えることで、毎月の返済額を減らすことができます。
ただし、借り換えには数十万円の費用がかかり、最終的な選定や契約までに時間がかかるため、事前によく検討してください。
住宅ローンの支払いが困難になる原因は、収入の減少や支出の増加などさまざまです。まずは、家計を見直して、無駄な出費を削減しましょう。
固定費の見直しでは、通信費や保険料などの見直しが効果的です。また、変動費の見直しでは、外食やレジャーなどの出費を抑えることで、家計の負担を減らすことができます。
それでも支払いが困難な場合は、任意売却や個人再生などの債務整理を検討することもあります。
任意売却とは、債務者と債権者の合意のもとで、自宅を売却して住宅ローンの残債を清算する方法です。個人再生とは、裁判所に申し立てをして、借金を減額または免除してもらう手続きです。
いずれの方法も、住宅を手放す可能性や信用情報に傷がつくリスクがあるため、慎重に検討する必要があります。
一方で住宅ローンの支払いが困難で、すでに延滞している場合は、以下の対処法を検討しましょう。
任意売却とは、債務者と債権者の合意のもとで、自宅を売却して住宅ローンの残債を清算する方法です。
住宅ローンの支払いが困難な場合、まずは金融機関に相談して、返済プランの見直しや借り換えなどの対応策を検討しましょう。それでも支払いが困難な場合は、任意売却を検討することになります。
任意売却は、競売と異なり、市場価格に近い価格での売却が可能となります。また、売却代金の分配について金融機関と相談することで、交渉次第では引っ越し費用を受け取ることもできます。
任意売却が難しい場合、個人再生や自己破産などの債務整理を検討することもあります。
個人再生とは、裁判所に申し立てをして、借金を減額または免除してもらう手続きです。自己破産とは、裁判所に申し立てをして、借金をすべて免除してもらう手続きです。
いずれの方法も、住宅を手放す可能性や信用情報に傷がつくリスクがあるため、慎重に検討する必要があります。
住宅ローンの残債があってもリースバックは利用可能です。ただし、不動産ローンが「オーバーローン」か「アンダーローン」かによってセール&リースバックの条件が異なります。
オーバーローンとは、住宅ローンの残高が住宅価格を上回っている状態のことです。融資しすぎると住宅の返済ができなくなり、リース契約を利用できなくなる可能性があります。
オーバーローンの場合は、自宅の価値が住宅ローンの残債よりも低い状態です。そのため、リースバック会社は、自宅の価値を担保として融資を行うことができますが、その金額は、自宅の価値から住宅ローンの残債を差し引いた金額となります。
つまり、オーバーローンの場合は、リースバックを利用できる可能性はありますが、融資額が限られるため、自宅を売却して住宅ローンを完済することは難しいでしょう。
ただし、任意売却の方法を使えば、オーバーローンの物件でもリースバックを利用できるケースがあります。住宅の任意売却とは、債務者と債権者の合意に基づき、住宅を売却して住宅ローンの残額を返済する方法です。任意売却で家を売却した後は、自宅を会社に賃貸します。これにより、ご自宅に住み続けることが可能になります。
オーバーローンの場合は、リースバックを利用できない可能性があります。しかし、任意売却とリースバックを併用することで、オーバーローン物件でもリースバックを利用できるケースがあります。
アンダーローンとは、自宅を売却しても住宅ローンの残債を残さない状態です。
リースバックは、自宅を売却して賃貸借契約を結ぶ方法です。アンダーローンの場合は、リースバックを利用することで、自宅を手放さずに済む可能性があります。
アンダーローンの場合は、リースバック会社が自宅の価値を担保として融資を行います。そのため、リースバック会社から融資を受けられる金額は、自宅の価値から住宅ローンの残債を差し引いた金額に、さらにリースバック会社が得たい利益を加えた金額となります。
アンダーローンの場合は、リースバック会社から融資を受けられる金額が多いため、家賃負担を抑えることができます。また、住宅ローンの残債を完済する必要がないため、家賃収入から住宅ローンの返済に充てていたお金を、他のことに使えるようになります。
アンダーローンの場合、リースバックから恩恵を受ける可能性が数多くあります。また、アンダーローンの場合はリースバック会社からの借入可能額が大きくなるため、家賃負担を軽減することができます。
4.リースバックを使う際は専門業者に相談しよう
リースバックについて悩みや疑問がある場合は、相談することでさまざまなメリットがあります。
リースバックの仕組みは複雑で、理解するのが難しい場合もあります。相談することで、リースバックの基本的な仕組みから、具体的な契約内容まで、専門家から詳しく教えてもらうことができます。
リースバックには、メリットだけでなくデメリットもあります。相談することで、メリットやデメリットを比較検討し、自分に合った利用方法を検討することができます。
リースバック業者はたくさんありますが、それぞれに特徴や強みがあります。相談することで、さまざまな業者の特徴や提案内容を比較し、自分に合った業者を選ぶことができます。
リースバックの相談は、リースバックを検討している人にとって、メリットが大きい方法です。リースバックの仕組みやメリット・デメリットを理解し、自分に合った利用方法を検討するために、ぜひ相談を検討してみてください。
いかがでしょうか住宅ローンの支払いが困難になった場合、任意売却や個人再生などの債務整理を検討することがあります。しかし、リースバックを利用すれば、自宅を手放さずに済む可能性があります。
リースバックは、自宅をリースバック会社に売却し、その対価として賃貸借契約を結ぶ方法です。リースバックには、オーバーローンの場合は融資額が限られるなどのデメリットもありますが、アンダーローンの場合は家賃負担を軽減できるなどのメリットがあります。リースバックを検討する場合は、専門業者に相談することをオススメします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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