2024.01.25

自宅のリースバックとは?検討時に注意すべきポイントまとめ!

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自宅のリースバックとは、不動産資産を効果的に活用する不動産取引形態の一つです。

この記事では、自宅のリースバックに関しての基本情報やトラブルの事例などをまとめています。

不動産について詳しくない人も、ぜひ最後までご覧ください。

自宅のリースバックとは何か?

リースバックの概要

自宅のリースバックとは、自宅を売却して即座に賃貸契約を交わし、賃貸物件として住み続ける不動産取引形態のことです。セールアンドリースバックと呼ばれることもあります。主にリースバックは不動産会社やファイナンス会社が実施していることが多いようです。リースバックは、老後の資金を確保したいときや、相続の対策をしたいとき、今住んでいる住宅から住み替えたいときなどに利用されることが多いようです。

リースバックの主な特徴

税金の支払いが不要になるが、家賃の支払いが発生する

自宅を所有していると、年に一回の固定資産税や、その他各種税金の支払いが必要になります。しかし、リースバック契約に切り替えると、所有者は各種事業者になるため以前のような税金の支払い義務がなくなります。一方で、賃貸として利用することになるため家賃の支払いが発生します。家賃は修繕費などを含めて貸主が負担するさまざまな費用を想定して設定されています。税金を納めておいた方が得なのか、家賃を支払っているほうが得なのか、単純に計算するだけではわからない部分が多いと思います。そのため、専門家と一緒にシミュレーションすることをオススメします。

必ず買い戻せるとは限らない

よくリースバックの広告では「いつでも買い戻せる!」と記載があります。もちろんリースバックの大きな魅力の一つですが、必ずしもそれに該当するわけではありません。買い戻せる条件や買戻しの価格によっては買い戻せない場合もあります。

資金の利用に制限がない

リースバックで得た資金は、利用用途の制限はありません。そのため、老後の資金や子供の教育費、新規事業の立ち上げなど、さまざまな用途に利用できるのです。リースバックに似た資金調達方法としてリバースモーゲージがありますが、リバースモーゲージの場合であれば資金の用途に制限があり、自由に利用することはできません。加えて、一気にまとまった資金を得られるという点でも大きな魅力だと言えるでしょう。

なぜリースバックは人気なのか?

自宅をリースバックするという選択をする人は多くいます。下記、自宅のリースバックが人気の理由をまとめました。

資金調達になる

自宅をリースバックすることで、多くの資金、現金を即座に得られます。とくに老後の資金に充てたり、子供の教育費に充てたり、突発的な支出に備えるために蓄えたりするという目的で、現金を早めに得ておきたいという人が多く利用するようです。こうした住宅資産を即座に現金化できるという点で、非常に魅力的な選択肢だと言えます。

住宅ローン

住宅ローンの支払いを維持しながら生活することは家計に対して非常に負担になるでしょう。しかし、自宅のリースバックを通じて、住宅ローンの支払いを維持しながらも住宅をそのまま持ち続けられ、住宅ローンの負担を軽減できます。まとまった資金が手に入れば、住宅ローンを一気に返済できることもあるかもしれません。

住宅市場変動への対応

住宅市場は景気の変動により大きく動くことがあります。そうした時に備えてリースバックに切り替える人が多いようです。住宅価格が上昇する場合や下降する場合がありますが、自宅のリースバックを利用すれば、そうした不確実性に対応でき、市場が好況になるときをじっくりと待てるようになるのです。

生活スタイルに対応する

人生のライフスタイルやライフイベントに応じてリースバックを利用する人がいます。例えば、仕事の転勤や退職、家族の増減、都市間での移動など、それぞれに応じてリースバックを利用します。子供の教育費が不足して一時的に大きな現金が必要になった時には、一旦リースバックにより現金を得て、子どもが卒業するタイミングで買戻しオプションを行使して元に戻す、というような事例が多いようです。

ただし、上記でリースバックを利用する人が多い理由を説明しましたが、個人の状況や目的などによってリースバックを利用するかどうか判断しましょう。契約条件や法的な側面も理解し、検討したうえで決断し、後悔のない選択肢になるようにしましょう。

自宅のリースバックで想定されるトラブルとは??

自宅のリースバック時には、いくつかの想定されるトラブルがあります。こうしたトラブルを想定したうえで、リースバックを検討しましょう。以下はその一部の紹介です。

契約違反

リースバック契約にはさまざまな条件が含まれており、これらを反することによるトラブルが考えられます。例えば、リースバック契約で定められた期間内に再購入(買戻し)しない場合には、契約違反とみなされ、不動産会社ともめることになります。自分の当初の計画と変更してしまった場合には、ただちに不動産会社に連絡するようにしましょう。

賃貸料の変更

リースバック契約では、住宅を賃貸として出している期間中の賃貸料が定められます。しかし、月日が経つと当初言われていた賃貸料から変更される場合もあります。賃貸料の変更や賃料滞納によりトラブル発展へとつながる可能性があります。

修繕やメンテナンス

リースバック契約において、住宅の修繕やメンテナンスの責任が誰にあるのかという内容でもめることがあります。こうした責任の所在を契約書内で明確に定めていない場合トラブルに発展してしまうため、事前に契約書の内容を注意深く確認しておく必要があります。修繕費用の分担や修繕の質に関する意見が不一致になり、トラブルになることもあるようです。

買戻し時の価格の交渉

買戻し時の価格交渉に難航してトラブルになる可能性があります。住宅の価格は、社会情勢やその周辺の相場価格、住宅の状態などに応じて決定されますが、当初予定していた価格よりも高い価格で買戻ししなければいけない場合があります。この見解の違いによりトラブルに発展してしまいます。そのため、事前に「買戻し時には価格が変わってしまうかもしれない」ということを念頭に置いておく必要があるでしょう。

競売のリスク

先述したリースバック契約に反した場合に関係することですが、違反した場合には住宅が競売にかけられることがあります。競売にかけられた場合には、当然他の買い手が見つかれば昔から使っていた自宅を手放さなければなりません。こうした競売のリスクも覚えておきましょう。

税務関係

リースバック契約後は、持ち家としていた時から支払う必要がある税金など、税務関係での処理で変更が生じます。これらを正確に処理しなければ、不動産会社だけではなく国とのトラブルに進展してしまう可能性があります。事前に専門家の意見を取り入れたり、当然ですが自分でインターネットや書籍などで知識を取り入れておきましょう。

自宅のリースバックを検討する際には・・

自宅のリースバックを検討する際には、専門家からの意見を素直に聞くことが重要です。この項では、専門家からアドバイスをもらう際の注意点などをまとめています。

専門家の選定

リースバックを検討する際には、リースバックに詳しい専門家に詳しい話を聞いてみましょう。ここでの専門家とは、不動産弁護士や不動産仲介会社、税務アドバイザー、フィナンシャルプランナー等のことを指します。彼らを選定する際には、リースバック契約に関する経験、評判、持っている資格などを確認して選定するようにしましょう。

目標の明確化

専門家を選定したら、その月はリースバックの目標を明確化しましょう。これは、専門家に自分の目標と希望を正確に伝えるためのステップです。自分がなぜリースバックを検討しており、どのような結果を期待しているのかを専門家に初めに伝えることで、より適切なアドバイスを受けられるのです。

質問や疑問を浮かべる

目標を明確化したら、実際に専門家と話します。この際、何も考えずに話を聞いたとしても有意義な時間を過ごせません。そこで、専門家に対して質問を用意し、疑問点を整理しておきましょう。リースバックに関する契約条件や税務関係、法的な疑問などについて質問することで、契約前にあらかじめ不明点を明らかにでき、自分にとってリースバックが最適な選択肢であるかを精査できるでしょう。

複数の専門家に相談してみる】

先程専門家を選定するようにしましたが、可能であれば複数の専門家に相談することをオススメします。なぜなら、専門家によって重要視している部分や知っていることが異なるためです。より多角的に情報を得て、その中で信用できる専門家を頼り、パートナーにしましょう。

契約書の詳細についての確認

実際にリースバック契約を交わす際には、契約書に記載されている内容について必ず擦り合わせを行いましょう。契約条件やリスクについての理解を深めると共に、重要なことが適切に明文化されているかどうかを確認しましょう。決して口頭で話されたからと言って見逃してはいけません。後から重大なトラブルにならないよう、しつこくても構わないのでしっかりと詳細を確認しておきましょう。

結局は自己判断

専門家からアドバイスを受けることはもちろん重要ですが、最終的な決断を下すのはあくまでも自分自身です。専門家の意見も考慮しつつも、自分の状況や目標に合った判断を下すようにしましょう。

まとめ

  • リースバックとは、自宅を売却して即座に賃貸契約を交わし、賃貸物件として住み続ける不動産取引形態のこと。
  • リースバックが人気な理由としては、【資金調達になるため】【住宅ローン対策ができるため】【住宅市場変動へ対応できるため】【生活スタイルに対応できるため】などが挙げられる。
  • 自宅のリースバックを検討する際には、【専門家の選定】【目標の明確化】【質問や疑問を浮かべる】【複数の専門家に相談してみる】【契約書の詳細についての確認】のようなことを意識するべき

この記事では、自宅のリースバックに関してまとめました。

もしこの記事を見ているあなたが実際にリースバックに踏み切る際には、再度この記事を読み返してみてください。それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。

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