2024.01.25

リースバックはデメリットしかない?知らないと損するリースバックのメリットとは

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「ローン破綻」は決して人ごとではなく、日本でも問題になっている話題です。コロナや不況の煽りを受けた結果、ローン破綻して相談に来る人は増えています。リースバックの取引件数は昨年度の2倍になっており、今注目の不動産売却方法です。

リースバックは本当にデメリットだらけなの?

「リースバック」と検索すると、ネット上で公開されている記事やYouTubeなどで「リースバックは絶対にやめておけ!」といった話題のコンテンツを多く目にします。リースバックは本当に「悪」「損をする」「家が無くなる」といった悪いサービスなのでしょうか?

今回はリースバックは本当に悪いのか、そして一体どんなデメリットがあるのかを紹介します。

通常の不動産売却価格よりも安くなる

通常、マンションや一戸建ての不動産を売却する際は、立地条件や家の築年数、設備などを総合的に判断して価格を決めます。しかし、リースバックで家を売却した場合は、不動産価値の8割程度の価格が取引価格になります。

リースバックで家を売却した後は、業者が家を所有する形になります。固定資産税や建物の維持費等の経費がかかるため、買い取り価格は通常よりも安くなる傾向にあります。

リースバックは、売却後に賃貸料金の支払いが発生します。高い価格で買取された物件の家賃は高く設定され、月々の支払いが厳しくなります。反対に、安い価格で買取された物件の家賃は安くなるので、月々の支払いが楽になるでしょう。自分の条件に合った選択をしましょう。

契約期間終了後に退去の可能性がある

リースバックで家を売却した後は、賃貸として家に住み続けられます。アパートなどの賃貸は通常「普通借家契約」を結び、2年ごとに「更新します」と伝えるとそのまま住み続けられます。ですが、「定期借家契約」は〇年と期間が決められており、更新すると意思を提示しても更新は不可能なので家を退去しなければなりません。

リースバックで契約した家に住み続ける場合は、契約時に「定期借家契約」か「普通借家契約」なのかをきちんと確認しましょう。長く住み続けたいと思う人は「普通借家契約」を契約時に伝えたうえで、契約を交わしましょう。

家賃の支払いが発生する

リースバックで家を売却した後は家賃の支払いが毎月発生します。しかし、生活するうえで「家」は必要です。購入住宅の場合はローンの支払い、賃貸物件の場合は家賃の支払いが発生します。リースバック後に住み続ける家は、取引価格に応じて家賃が変動するので、契約の際の交渉次第で売却価格を下げられます。

リノベーションやリフォームで家を増改築することはできない

リースバックで家を売却すると、所有権はリースバック業者に移ります。そのため契約後は、家の改築やリノベーションができません。契約時に、設備の修理や増設はどちらが負担するのかなどを明確にすることによって前もってトラブルを防げます。

リースバックはデメリットばかりだと言われがちですが、複数のポイントを把握して契約することによってデメリットをなくすことができます。デメリット、そしてトラブルを回避するには契約の仕方にポイントがあるので、実際の契約の際は何度も確認したうえで契約をしましょう。

リースバックのメリット

先ほどはリースバックのデメリットを紹介しました。ここでは、リースバックのメリットを紹介します。

資産を現金化できる

家は資産になります。しかし、自分が死んだあとはだれか一人に相続をしなければなりません。リースバックで家を売却するとすぐに現金化できるため、死んだあとに相続をスムーズに進められます。家を売却した後も家賃を支払うことによって、住み慣れた家に住み続けられます。スムーズに相続をしたい、資産を現金化をしたいという場合は、リースバックがオススメです。

売却後も自宅に住み続けられる

リースバックの一番のメリットは、住み慣れた家に売却後も住み続けられるということです。家の事情で引越しができない場合、環境を変えたくない場合は、当事者にとってこのメリットが最も嬉しいでしょう。とくに、子供がいる家庭は転校の手続きなどやることが多かったり、年配の方がいる家庭では生活や環境の変化を避けたかったりします。そのような家庭には、リースバックがオススメです。

物件の売却を周囲に知られずに済む

通常、物件を売却する際はネットやチラシなどに掲載し、新しい購入者の募集をかけます。そのため、物件を売却していることが近隣の人にバレてしまいます。しかし、リースバックを利用して売却すると、次に住む人は自分と決まっているので、広告の掲載などは一切ありません。売却しているという現状を周囲に知られずに済みます。

コストを削減できる

自宅を所有すると、定期的に修繕積立がかかってしまいます。マンションの場合だと、管理費や修繕積立費など、ローンの他にもお金がかかります。また、固定資産税や地域によっては都市計画税などの支払い義務がありますが、リースバックを活用すると所有権のある不動産会社が支払いを済ませてくれます。そのため、リースバックを活用すると固定コストを削減して住み続けることが可能です。

売却しても自分で再購入ができる可能性がある

通常の売却は、一度売却すると次の入居者が決まり、所有権が移ります。しかし、リースバックで家を売却するとそのまま自分が賃貸として住め、所有者はリースバック業者や資産家などになります。「家を買い戻したい」と思った際は、またお金をリースバック業者に支払えば買い戻しが可能です。買い戻しにはいくつかの条件があり、契約時にしっかりと契約内容の確認が必要となってきます。また、契約を交わす前に「買い戻しをしたい」と業者に伝えておかないとトラブルの原因となります。しっかり意思を伝えてから契約をしましょう。

「リースバックはデメリットしかない」とよく言われますが、自分の家が大好きで今後も住み続けたいと思う場合は、リースバックという仕組みが好条件です。また、あらかじめ家などの資産を現金化しておくことによって、亡くなった後の相続をスムーズに終わらせれます。そのため、シニア世代にもオススメです。

こんなリースバック業者はオススメしない

リースバックを活用する人が年々増加傾向にあり、不動産の新たな売却方法として受け入れられてきています。利用する人が増えたことにより、リースバックを取り扱う業者も増加しています。しかし、リースバックは特殊な売却方法なので、業者選びに失敗すると家の買い戻しができなくなったり、再建ができなくなったりします。ここでは、リースバックを活用する際に選んではいけない業者の特徴について紹介します。

実績がない業者

リースバックは、通常の不動産の売却とは異なり特殊な販売方法です。そのため、リースバックの実績がない業者と契約する際には、さまざまなトラブルが起こりやすいと予測されます。

契約の際に住める期間がどれくらいなのか、買い戻しをする際の条件は妥当なのかなど多くの条件を確認する必要があります。リースバックの業者に過去の事例などを聞いて、信頼ができるのか判断しましょう。実績があればあるほど、契約や手続きがスムーズになるので実績があるリースバック業者がオススメです。また、大手の業者の場合だと倒産のリスクがないのでトラブルに遭う可能性が低くなります。

地域の特徴がわからない業者

自分の住んでいる地域の特徴を理解していない業者の場合だと、リースバックで損をしてしまう場合があります。自分の住んでいる地域に現在商業施設などが建っておらず、「土地としての価格が安い」「買取価格が安い」といった場合でも、数年後に道路の整備や商業施設の建設があれば、その周辺の土地の価格は上がり、家の価値も上昇しやすいと考えられます。その場合、買い戻しの際に高い金額を払わなければいけません。なので、地域の特徴や今後の土地価格の変動をある程度把握できてきる不動産会社にリースバックを依頼しましょう。例えば、九州地方で家のリースバックを考えていて業者が東北地方の場合、当然ですが地域の特徴を把握するのは難しいです。できるだけ自分の地域から近い業者でリースバックをしましょう。

担当者の対応が悪い業者

リースバックをする際は、契約する業者と何度も話し合いを重ねます。その際に、時間が守られていない、清潔感がなく服装がだらしない、押し売りをされる、こちらの意見を聞いてくれないなど、こちらが話している時に気になる点があれば、他のリースバック業者に相談することをオススメします。

契約は常に担当者を通して行います。そこで話を聞いてくれない人や、要望だけ伝えてくる担当者だと話し合いができず、業者が得するように話を進めてきます。担当者がしっかり話を聞いてくれ、かつしっかり受け答えができる担当者がいるところでリースバックをしましょう。信頼できる業者であるかが一番の大事なポイントです。

リースバックを活用する際に選んではいけない業者の特徴を紹介しました。

本当に信頼できるリースバック業者なのか、担当者なのかを見極めることが大切です。しっかり見極めて失敗しないリースバックの取引を行いましょう。また、複数の業者に不動産査定を行ってもらうことで、それぞれの特徴が出てきます。自分にあったリースバック業者を納得いくまで探しましょう。

まとめ

今回は、ネット上の記事やYouTubeで印象があまりよくないと言われている「リースバック」について紹介しました。リースバックを知らない人からみると、「自分の家に家賃を支払ってまで住み続けるのはありえない」と思われがちですが、リースバックを活用することによって、コストを削減できたり、資産を現金化できたりなどさまざまなメリットがあることがわかりました。

最近は不況やコロナなどで経済状況が悪く「ローン破綻」をする人が増加しています。そのため、リースバックを活用する人も増え、取引の件数は年々増加しており今注目の建物の売却方法です。その結果、リースバックを取り扱う業者も増えてきています。しかし、数多く存在するリースバック業者の中には悪質な業者もいるのが現状です。お店の業績や担当者の印象、契約書の内容、提案力などをしっかり見極めたうえで、リースバックを活用することをオススメします。自分に合ったリースバック業者を探して、失敗しないようにしましょう。

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