2024.01.25

家のリースバックにおける流れを全解説!査定〜引っ越しまで

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今回の記事では、リースバックを利用するにあたっての一連の流れをすべてまとめた内容でお届けしています。

査定〜契約、契約終了後の引っ越しまでマルっと解説していますので、この記事1つで流れをすべて掴めます。

不動産やリースバックに知識がない方もある方も、ぜひ参考にしてみてください。

ステップ①複数の不動産会社に一括査定を依頼する

「不動産を売りたい!」と思ったら、リースバックで売るにしろ一般市場で売るにしろ、まずするべきことは家の査定です。

査定を依頼するときに1番大事なこと、それは

「複数の会社に依頼する」ことです。

なぜかと言うと、1社だけに依頼すると所有している不動産の正しい相場が掴めないからです。

査定を依頼しても会社によって査定結果はさまざまです。

そこで、複数の会社に依頼することで

  • 所有している不動産の正しい相場が分かる
  • どんなタイプの会社がどんな査定結果を出すのか分かる
  • 不動産会社を選びやすくなる

などのメリットがあります。

「複数の会社に依頼するとなると、お金も時間もかかりそう・・・」

そう思ったのではないでしょうか?

ご安心ください。

最近では、ネットから簡単に複数の会社に一括査定を依頼できるサービスがあります。

[ネットから無料で一括査定を依頼できるサイト]

  • SUUMO
  • HOME4U
  • RE-Guide
  • イエウール
  • 家まもルーノ
  • いえカツLIFE
  • LIFULL HOME’S

上記のようなサイトを利用して、リースバックにかかるお金も時間も賢く削減していきましょう。

ステップ②契約する不動産会社を選ぶ

査定が終わると、査定を依頼した不動産会社の中から実際にリースバックで契約する不動産会社を選びます。

そこで、不動産会社を選ぶ際は以下の【7つ】のポイントを意識してみてください。

  1. 市場の相場から何割ほどの金額で査定しているか
  2. 不動産会社が得意なエリア
  3. 家賃の金額
  4. 契約期間
  5. 諸費用をどれくらい削減できるか
  6. 買戻価格
  7. 実績や資金力があるか
  1. 市場の相場から何割ほどの金額で査定しているか

現在、リースバックの査定方法は不動産会社ごとでそれほど大差ありません。

[リースバックの査定方法]

買取価格=(市場の相場価格)×約5~8割

しかし、市場の相場価格にどれくらいの割合をかけて査定するかは、不動産会社によって異なります。

この時にかける割合が高いほど高く売れます。

大手の不動産会社であればリスク軽減のために低い割合にすることが多いですが、そうでない地元密着型などの中小企業であれば顧客を獲得するために高い割合に設定することもあります。

高い割合であればあるほど良いということではないので、後述している残りのポイントも参考にして総合的に判断しましょう。

ちなみに、上記の査定方法からも分かるように一般市場で売られる時よりもリースバックで売られる時の方が買取価格は安くなります。

なぜなら、リースバックは「不動産会社が不動産を買い取った後もそのまま住み続ける」ことが前提の売却方法であるからです。

通常、一般市場で売る時は空き家にしてから売り出します。

しかし、リースバックでは売却後もそのまま住宅に住むことが多いです。

そのため、不動産会社が買い取っても自由に不動産を活用できません。

そういった買い取る不動産会社側の権利が制限されていることに配慮しているために、一般市場よりも安くなっているのです。

  1. 不動産会社が得意なエリア

不動産会社といっても、大手のチェーン店から地域密着型までさまざまです。

大手は国内に店舗数が多いことが強みですが、転勤などで従業員がまだ土地勘をつかめていない場合があります。

逆に地域密着型であれば土地勘を掴めていることが強みですが、実績が少ないこともあります。

  1. 家賃の金額

リースバックで買い取る不動産会社にとって、その後得る「家賃」は大切な会社の利益です。

利用者からすると、家賃は今後毎月払うものなのでなるべく安く抑えたいですよね。

しかし、リースバックした不動産にそのまま住み続ける場合の家賃は、一般市場よりも高く設定されがちです。

しかも買取価格に比例するため、家賃を安くしたいとなると買取価格もその分安くなってしまいます。

家賃の安さだけに拘らず、最終的なキャッシュフローを考えて結果的にお得な方を選びましょう。

  1. 契約期間

リースバックで賃貸借契約を結ぶ場合、「普通借家契約」または「定期借家契約」のどちらかの種類の契約を結びます。

詳細な契約期間は不動産会社ごとに異なりますが、多いのは定期借家契約で2〜3年ごとに契約更新となります。

契約満了後は、

①契約更新(普通借家契約のみ可能)

②そのまま退去

③不動産を買い戻す

のどれかを選ばなければなりません。

契約満了後にリースバックした家をどうしたいかによって契約の種類を選び、契約期間を定めると良いでしょう。

  1. 諸費用をどれくらい削減できるか

リースバックする際に、印紙税・火災保険料などさまざまな費用がかかります。

絶対支払わなければならないものもあれば、契約事務手続きの手数料や仲介手数料など不動産会社によって金額がバラバラだったり中には無料だったりする費用もあります。

買取価格の高さや家賃の安さだけでなく、こういった細々とした金額も考慮して全体的にお得な不動産会社を選ぶことが大切です。

  1. 買戻価格

一般的に、リースバックした家を買い戻すには買取価格の1.1〜1.3倍と言われています。

しかし、「3.家賃の金額」でもお伝えしたように、買取価格が高いほど賃貸借契約を結んだ場合の家賃も高くなりますので注意が必要です。

  1. 実績や資金力があるか

依頼するのであれば、やっぱり実績や資金力がある不動産会社の方が安心ですよね。

もし経営が悪化していたり、倒産の危険があったりする不動産会社ですと、契約後に「売買代金の預入金が回収できない」ということもあり得ます。

会社の実績や資金力を見るには、会社のホームページを見てみてください。

以上が、不動産会社を選ぶ際の7つのポイントです。

どれか1つを重視するのではなく、総合的にみて最終的にお得な会社を選ぶことが大切です。

そのためには、自分のライフプランや家をどうしたいか、自分の中で優先したい事柄を決めると比較的不動産会社を選びやすいでしょう。

ぜひ不動産会社選びの参考にしてみてください。

ステップ③契約条件の提示

契約する不動産会社を選ぶと審査が行われ、その結果の通知が届きます。

その通知には、売却価格や家賃など契約に際しての条件が提示されています。

内容を必ず隅々まで確認して、本当にその条件で良いか考えましょう。

ここでもし疑問が残ったり、交渉したかったりするのであれば、後悔しないように伝えてみましょう。

ステップ④実際に契約して売却代金を受け取る

契約条件が定まったら、いよいよ契約に移ります。

契約の意思を不動産会社へ伝えると、契約に必要な書類の確認と契約日のスケジューリングが行われます。

契約日に締結されるのは、不動産を売るための「売買契約」と売却後も賃貸物件として住み続けるための「賃貸借契約」の2つです。

場合によっては、家を買い戻すための「売買予約契約」を締結することもあります。

それらの手続きが完了すると、売却代金を受け取ります。

リースバックは一般市場よりも売却代金の受け取りが早いことが特徴で、上手くいけば最初の問い合わせから1カ月ほどで売却代金を受け取れます。

これを可能にしているのは、契約者と不動産会社の2者間のみでほとんどの工程を済ませられるからです。

ステップ⑤賃貸として住み始め、家賃を支払う

前述したように、リースバックにおいての家賃は買取価格の高さに比例します。

[リースバックにおいての家賃の算出方法]

月々の家賃=買取価格×期待利回り÷12カ月

(例1)期待利回り7%、買取価格2,000円の場合

月々の家賃:2,000万円×7%÷12カ月=約11万円

(例2)期待利回り7%、買取価格3,000円の場合

月々の家賃:3,000万円×7%÷12カ月=約17万円

→期待利回りは同じだが、買取価格が高い(例2)の方が家賃が高い

(例3)期待利回り7%、買取価格3,000円の場合

月々の家賃:3,000万円×7%÷12カ月=17.5万円

(例4)期待利回り8%、買取価格3,000円の場合

月々の家賃:3,000万円×8%÷12カ月=約20万円

→買取価格は同じだが、期待利回りが高い(例4)の方が家賃が高い

ステップ⑥買い戻す

もしも、賃貸借契約の期間が満了したのちにその後も住み続けたいのであれば「買い戻す」ことでそれが可能となります。

前述したように、買戻価格は買取価格の約1.1〜1.3倍です。

[買戻価格の算出方法]

買戻価格=買取価格×1.1~1.3

実は、この買い戻しには知らないと損する落とし穴があります。

買い戻せるタイミングが5年後や10年後と決まっていたり、買い戻し価格を事前に決めていなかったりすることで後々トラブルに発展してしまうことがあるのです。

将来的に少しでも買い戻す可能性があるならば、契約を締結する前に、

「いつから買い戻せるか」「買戻価格はいくらか」

を必ず確認し、契約書に明記するようにしましょう。

ステップ⑦私物を片付けて退去する

契約満了後に買い戻さない場合は、私物を片付けて退去しなければなりません。

退去する際、当然私物はすべて撤去しなければなりません。

もし私物を残していると、撤去のための費用を不動産会社から請求されるかもしれません。

しかし、不動産会社によっては私物を残しても良いということもありますので、確認してみましょう。

実は意外に知られていませんが、リースバックした家を退去する際「原状回復」をしなくて良いことが多いのです。

長年住んだことで染みついたシミや汚れ・偶然できた傷など、通常の賃貸物件であれば修繕費を請求されてしまいますが、リースバックで原状回復を要求されることはありません。

リースバックの家を利用者が退去した後は、家を取り壊し、更地にして売却されることが多いからです。

これを知らずに「原状回復しなければ!」と思って、不動産会社に言われる前に自分でしてしまうと、かえって損してしまいます。

ステップ⑧次の家へ引っ越す

退去後は新居へと引っ越します。

新しい家を建てるにしろ、賃貸物件を借りるにしろ、手続きに時間を要したり新しくお金がかかったりします。

リースバックする際にも税金や手数料がかかってしまいますので、キャッシュフローを上手く考えて無理なく支払えるように計画を立てることが大切です。

おわりに

これで、リースバックにおけるすべての流れをお届けしました。

「色々やることが多くて大変そう・・・」

と感じたかもしれませんが、不動産会社を選ぶまでがかなり重要です。

不動産会社を選び終わったら、後は契約内容に気をつけながら不動産会社の担当者に従うとそこまで負担にはならないでしょう。

リースバックについてあまりよく知らなかったという方も、今回の記事である程度知れたかと思います。

リースバックを利用して、得た資金でぜひ今後の生活をより豊かに彩ってみてください。

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