2024.01.29
コラム
2024.01.29
リースバックとは、自宅を売却しまとまったお金を得たあと、そこに賃貸として家賃を払って住み続けられるという売却方法です。
リースバック業者を選ぶときは、得意な物件の種類や対応地域、手数料や資金化までの日数などを比較し、自分の求めている条件に合った業者を選ぶことが重要です。
この記事では、オススメの大手リースバック業者について、その特徴をまとめています。
「リースバックを利用したいけど、どこの会社にするか迷っている」という方や、
「リースバックの業者ごとの特徴を知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、リースバックのメリット・デメリットや業者選びのコツも解説するので、リースバックを利用するか悩んでいる人もぜひ参考にしてください。
目次
リースバックの利用が増えてきた現在、全国各地にさまざまなリースバック業者があります。自分に合ったサービスを選ぶためには、業者ごとにサービス内容を細かく調べ、比較することが大切です。
そこで、今回はオススメの大手リースバック業者を6つ紹介します。
サービス名:ハウス・リースバック
対象地域:全国
対象物件:一戸建て、マンション、店舗、事務所
査定のスピード:一週間以内
資金化までの時間:最短5日、標準40日
契約内容:普通賃貸借契約
And Doホールディングス(旧株式会社ハウスドゥ)は、リースバックを全国に普及させた先駆者的存在で、フランチャイズを含めて全国に約690店舗もあります。
全国各地の物件を対象としており、利用できる物件の種類が多いのが強みです。査定額が低くても利用でき、賃貸借期間・再購入期限が自由になるといった特徴もあります。
他のリースバック業者で断られた物件でも、And Doホールディングスならリースバックしてくれる可能性は高いので、地方の物件や特殊な物件なども相談してみるとよいでしょう。
また、高齢者を対象に毎朝電話をする「安心コールサービス」や、自宅に訪問して手伝いをする「おてつだい訪問サービス」などを無料で行っています。
サービス名:セゾンのリースバック
対象地域:全国
対象物件:住宅の他、オフィスビルや事務所、店舗、工場など
査定のスピード:最短即日
資金化までの時間:最短2週間
契約内容:定期借家契約(3年)
諸費用:敷金(1ヶ月分)、保証委託料
セゾンファンデックスは、セゾングループのリースバック業者で、親会社であるクレディセゾンは、東証プライム市場に上場しています。セゾンファンデックスでは、不動産担保ローンやカードローンなどの金融サービス事業も手掛けています。
最短2週間で決済可能な点や、国内のホテルが80%オフで利用できる優待サービスなどを受けられるといった特徴があります。
握るだけですぐにセコムへ通報できる救急通報ボタン「マイドクター」や、一定時間センサーの感知がない場合に異常を知らせる「安否見守り」など、高齢者に安心のホームセキュリティサービスが揃っているので、自宅を安全に使用し続けたい際にオススメのリースバック業者です。
サービス名:マンションリースバック
対象地域:札幌、仙台、関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)、名古屋、関西(大阪・京都・兵庫)、広島、福岡、鹿児島、沖縄
対象物件:分譲マンション、ファミリータイプ(30㎡~)
査定のスピード:最短1日
資金化までの時間:最短1週間
諸費用:売買に係る税金、印紙代、賃貸保証会社加入料、家財保険に加入、敷金(1ヶ月分)、賃貸保証会社に加入
契約内容:普通借家契約、定期借家契約
賃貸借期間が柔軟に設定できる点や、ALSOKのみまもりサポート付きで高齢者でも安心して利用できる点が強みだといえます。
スター・マイカは、東証プライム上場企業である「スター・マイカ・ホールディングス株式会社」のグループ会社であり、とくに都市部のマンションに強いのが特徴です。そのため、都市部のマンションでリースバックを検討している方はとくにオススメです。
サービス名:あなぶきのリースバック
対象地域:関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)、名古屋、関西(大阪・京都・兵庫)、岡山、広島、四国、福岡
対象物件:マンション
査定のスピード:最短即日〜3日
諸費用:保証会社に加入、火災保険に加入、敷金(2ヶ月分)
契約内容:普通賃貸借契約
穴吹興産は、東証スタンダード上場している不動産会社です。
リースバックは定期借家契約を結ぶことが多いですが、あなぶきのリースバックは普通賃貸借契約を結びます。そのため、長期間住み続けられるというのが特徴です。 また、住宅の設備が故障した際(利用者の故意による破損でない限り)、費用は不動産業者持ちで室内設備の修繕をしてくれます。
サービス名:あんばい
対象地域:東京、北海道、仙台、横浜、名古屋、大阪、広島、博多など
対象物件:戸建て、区分マンション、自宅兼店舗、一棟ビルなど
査定のスピード:7日程度
資金化までの時間:半月~1ヶ月
諸費用:敷金、火災保険料、賃貸保証料、事務手数料
契約内容:定期借家契約(2年)、再契約可能
インテリックスは、おもに不動産売買や賃貸業等の事業で全国展開している企業で、東証プライム市場に上場しています。
あんばいは、法人でも利用することが可能です。
また、「あんばい・きずな電話」や「あんばいきずなコンシェルジュ」など、高齢者に対するサービスが充実している点が特徴です。リースバックで高齢者が騙されるというケースが問題になっていますが、こうしたサービスの提供で、高齢者にとって安全な不動産活用を促しています。
また、センチュリー21とも提携しているので、センチュリー21経由でもインテリックスのリースバックを申し込めます。
サービス名:リースバックプラス
対象地域:全国
対象物件:原則、取扱不可の物件はなし
査定のスピード:1〜3日
資金化までの時間:最短即日
契約内容:普通賃貸借契約、定期借家契約(5年)
一建設は、東証プライム上場企業で、分譲住宅分譲シェアNo.1の「飯田グループホールディングス」のグループ会社です。
リースバックプラスは、敷金・礼金、仲介手数料、更新料が一切かかりません。また、一建設株式会社は、3年目以降に新築戸建てへ住み替えができるという業界初のサービスを提供しています。
事業用建物や倉庫のほか、旧耐震マンションなども取り扱ってもらえ、査定額が低くても対象となるので、特殊な物件のリースバックをお求めの方はぜひ検討したい業者だといえます。
リースバックを利用する際は、上記で紹介しているような大手の業者に頼むべきなのでしょうか。ここでは、大手の業者を選ぶメリットとデメリットを紹介します。
大手の不動産業者は、中小企業よりも多くの情報を持ち合わせており、企業の知名度も高いため信頼ができます。多くの人が利用している=サービスの質も良い可能性が高く、安心して利用することができます。知名度や信頼度が高いほど物件の買い手も見つけやすく、倒産の心配も少ないという点もメリットだといえます。
また、大手の業者であれば資金力があるうえに手続きがマニュアル化されているため、手続きを終えるまでの期間が早く、即金性が高い傾向があります。
さらに、大手業者の場合、さまざまな物件を取り扱った実績から、利用者のニーズに沿ったサービスを提供しているため、利用満足度も高いでしょう。
大手の業者では、決められたマニュアル通りの対応しかできず、細かい要望が合っても対応してもらえない傾向にあります。また、担当者も大変忙しいことがあり、要望を伝えてもすぐに対応してもらえないといった可能性があるでしょう。もちろん、中小企業であっても家賃交渉などは難しい場合も多いですが、その地域との関係性などによっては、一定の配慮をしてもらえるケースもあるようです。
前章では、大手の業者にリースバックを依頼するメリットとデメリットについて紹介しましたが、そもそもリースバック自体にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
リースバックのメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
リースバックの大きなメリットとして、一番に挙げられるのはやはり「まとまった資金を手に入れたうえで、今の家に住み続けられる」という点です。住宅ローンなどの支払いが困難な場合は、ランニングコストを減らすこともでき、生活に余裕もできるでしょう。
一方、以下のようなデメリットも存在します。
リースバックは、売却金額で住宅ローンを返済できない場合に利用することは困難となります。
また、急いで換金しようとするあまり、相場よりも売却金額が安くなってしまったというケースや、リースバック後の家賃が高くなり支払いが困難となってしまうケースなども見受けられます。
後悔しないためにも、業者選びを慎重に行い、納得行く取引ができるよう心がけましょう。
つづいて、リースバック業者を選ぶ際に注目すべきポイントについて解説します。
戸建てやマンション、オフィスなど、リースバック業者によって得意としている物件が異なります。得意な物件ほど買取価格も高額となることが期待できるので、業者のホームページで過去の取引物件を見るなど、事前に調べておくとよいでしょう。
東京などの首都圏であれば、大手の業者で問題ないことがほとんどですが、地方に住んでいる人などは地域密着の業者に頼んだほうがスムーズな場合もあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
一般的に、買取価格=市場相場価格×70~90%となっています。
東京などの首都圏で条件が良い物件は90%程度の売却ができる一方、郊外など条件として少し劣ってしまう物件の場合は70%程度での売却となります。
ただし、相場はあっても査定価格の根拠は業者によって異なりますので、納得いく取引ができるよう、金額の確認および査定価格の根拠を把握することが大切だといえるでしょう。
リースバックをおこなった物件を買い戻す予定があれば、どのくらいの金額で買い戻しできるかの条件を確認しておきましょう。
一般的に、買い戻す際の価格はリースバック時の売却価格の1.1倍~1.3倍となっています。
また、買い戻すと決めている場合は、期間や金額などの条件について事前に契約書に明記しておきましょう。
物件の買取価格が高ければ高いほど、家賃もそれなりに高く設定される傾向にあります。家賃は、その不動産を今後使い続ける際に支払わなければならないため、一概に買取金額が高ければ良いというわけではないのです。
一般的に、リースバック後の月々の家賃=買取価格×7%~13%÷12となっています。
将来的に支払う家賃を想定して、できるだけ買取価格を高く、家賃を安く見積もってくれる業者を見つけましょう。
リースバックでは、定期借家契約が結ばれるケースがあるのですが、その場合は定められた期間で契約が解除されてしまうため、住み続けるために再度契約を結ばなれければなりません。
再契約可能な業者も多いのですが、貸し主の意向によっては引っ越ししなければならない可能性も考えられます。
一方で、普通借家契約は借り主の意思で契約更新を決められるため、リースバックした家に長く住み続けたい人は、普通借家契約を結べる業者に依頼するのが無難でしょう。
リースバックを利用することで、自己所有している戸建てやマンション、またオフィスや店舗・倉庫など事業用の不動産を売却し、短期間でまとまった資金を確保できます。そのうえ、売却した不動産を手間なく使い続けられるという点でもリースバックは近年注目されています。
とはいえ、いざリースバックを利用するとなれば非常に大きな金額の契約をすることになるので、後悔しない業者選びが重要となります。
業者によって取り扱っている不動産の種類や対応地域が異なり、その他のサービスや会社の規模もさまざまなので、本記事で紹介した業者を参考に、サービス内容に満足できる業者を探してみてはいかがでしょうか。
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